東 雑記帳 - うるしかぶれ、側を通っただけで睾丸が腫れ上がった

東 雑記帳 - うるしかぶれ、側を通っただけで睾丸が腫れ上がった

子供の頃、夏は朝、クワガタを捕りに行くのが習慣だった。
山のほうにあった墓地に行く小径にクヌギの木がたくさん自生していた。
朝方、クワガタやカブトムシは、クヌギの木の小学生の子供でも手が届く高さのところで樹液を吸っていた。簡単に捕れる。

その小径にはハゼ(うるし)の木もあったが、ハゼにかぶれたことはなかったので全然気にならなかった。
近所に、6歳年上の遠縁にあたるお兄さんがいて。よく遊んでもらった。
このお兄さんが、ハゼにかぶれる体質らしかった。そのことはわかっていたのに、東のほうの山際に竹を切りに行ったときだったか、ハゼの木の側を通った。
さて翌日、お兄さんは睾丸がかぶれ、巨大にふくれ上がった。
「○○玉まで腫れ上がったんよ」と、その家のおばあさんか誰かが我が家に来てしゃべったらしい。
睾丸以外の部分はどういう状態だったのだろうか。
お兄さんはカッコマンだったから、かぶれが治るまで外に出なかった。腫れて膨れ上がった睾丸は見ずじまいで、少し残念だつた。

 

文:東/茂由 ライター
1949年、山口県生まれ。早稲田大学教育学部卒。現代医学から東洋医学まで幅広い知識と情報力で医療の諸相を追求し、医療・健康誌、ビジネス誌などで精力的に取材・執筆。心と体、ライフスタイルや環境を含めて、健康と生き方をトータルバランスで多面的に捉えるその視点に注目が集まる。