東 雑記帳 - お尻は精神の鏡
お尻は心を反映していると、かつて、整体の治療師から聞いたことがあった。たとえば、心の中で引退を決めた力士の尻は、以前よりも下がっている。
だから、尻を見れば、引退が近いかどうかわかるのだと。
そうは言っても、糖尿病を発症すると、体全体に張りがなく、お尻も張りがなく、ためみ、下がってくる。
大相撲の世界では、引退前の力士のお尻が下がる云々は、以前から普通に語られてきたことだと思う。
治療師の話に戻すと、病気の人はお尻が下がっていることが多い。病気治療の1つのアブローチとして、下がったお尻を上げると言っていた。気をこめ、急所である治療点を一気に押圧すると、上がるらしい。
もう十年以上前になるが、あるとき、数人連れ立っている女子高生のうちの1人が、「ねえねえ。○緒ったら、ほんとうに緊張感のないお尻をしているんだから」と言うのを聞いて、その表現の巧みさに感心させられた。
お尻には、緊張感のないお尻と、緊張感のあるお尻がある。それはたぶん、締まっていないお尻、締まっているお尻ということなのだろうか。運動をしないお尻、ということではないと思う。
この言葉を発した女子高生は、緊張感のお尻の女子高生を馬鹿にしたのか、軽蔑したのか。精神に緊張感か足りないと言っているのか。この年代は感性が鋭いので、それ以上はわからない。
それから2、3年後、メキシコに旅行したが、彼の地はメスチーソの美人だからけだった。がしかし、おなかはポヨヨーンと出ているし、お尻は緊張感がまるでなかった。10代から、そういう体つきであった。