東 雑記帳 - 麦焼酎発祥の地の麦焼酎が豪州産大麦使用とは!?
いつ頃からか、スーパーで売られている麦焼酎にオーストラリア産の大麦使用が見られるようになった。原材料の表示が、大麦(オーストラリア産、国産)となっているし、大麦(オーストラリア産)となっているものもある。
テレビCMで馴染みの大分麦焼酎にもオーストラリア産を使用しているものがある。
オーストラリアは戦後、大麦、小麦の産地で、小麦は日本のうどんに使用されている。
このことに気がついた当初は、鹿児島の麦焼酎はオーストラリア産は使用していなかったが、今では使用している製品があることを知り、驚いた。鹿児島は芋焼酎の本場だからというわけではないが、麦焼酎にプライドはないのか。
さらに最近驚いたのは、日本酒、焼酎、泡盛の銘品を揃えた酒の専門店に久しぶりに行ったところ、ここでもオーストラリア産大麦を使用した鹿児島産麦焼酎が数は少ないが売り場に並んでいた。
小麦は絶望的なほど国内生産率が低い。大麦も国内生産量を増やさないと、焼酎もビールのように外国産がますます増えていくのではないか。
それにつけても、麦焼酎発祥の地を名乗るなら、国産大麦の使用にこだわってほしい。外国産大麦の使用は似合わないではないか。
文:東/茂由 ライター
1949年、山口県生まれ。早稲田大学教育学部卒。現代医学から東洋医学まで幅広い知識と情報力で医療の諸相を追求し、医療・健康誌、ビジネス誌などで精力的に取材・執筆。心と体、ライフスタイルや環境を含めて、健康と生き方をトータルバランスで多面的に捉えるその視点に注目が集まる。